小さな小鳥さんへ

人生に迷っていた17年前に書いた詩そして新しい人生を歩み始めて17年後に書いた詩

小さな小鳥さんへ#60

小さな小鳥さんへ

 

昔、私は傷を負いました

愛する人に裏切られたと思い傷を負いました

 

これ以上傷つきたくなくて怖くなって

独りで生きる道を選ぼうと思いました

楽しいことも、幸せもなくなるけど傷つくこともなくなるから・・・・

 

けれども私は思いました

本当に私は傷を負っているのだろうかと

本当に愛する人に傷つけられたのかと

私を傷つけたのは本当は弱い自分自身ではないのかと

 

人は他の誰かを傷つけることはできなくて・・・・

傷つけることができるとするならば

それは自分自身の心なのかもしれません

 

小さな小鳥さん

 

昔、私は全てを捨てて逃げようと思いました

私を傷つける全ての存在から逃げようと思いました

そうすることで、もう傷つくことはないのだと

安心できると思っていました

 

けれども私は思いました

本当は私は誰から逃げたかったのかと

その誰かから逃げたら本当に安心できるのかと

その誰かから逃げたならもう二度と傷つくことはないのかと

 

私を傷つけているのは弱い自分自身で・・・・

自分自身から逃げることなどできないとしたならば

逃げることほど無意味なことはないのでしょう

 

あなたの語った言葉’’一番大切なのは自分だから・・・・’’

 

このまま怖くて逃げる道を選ぶならば

私は私自身を好きになれなくて

きっと私はまた私を傷つけることになるのでしょう

傷つきたくなくて、逃げること

傷ついていないようで、本当は傷を負ってしまっているのだろうと思ったから

 

横道にそれても、逃げたくなっても、逃げずに生きていくこと

それが自分を大切にすることなのだろうと思ったから

だから私は逃げずに歩こうと思います